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気まぐれに大まかに生きるブログ

数学学習メモ

kindle日替わりセールで数学書が500円とかになってたりしたので、勉強用とLatex確認用メモ。たぶん内容には誤りがあるが、未だ勉強中のため乞容赦。

『集合・位相・圏 数学の言葉への最短コース』(著:原啓介)

記号 意味
$x \in A$ 集合に含まれる
$x \notin A$ 集合に含まれない
$\forall$ Any, All, すべての, どんな~も
$\exists$ Exists、存在する
$\exists1$ or $\exists!$ 1つだけ存在する
$\lnot P$ 否定
$P \land Q$ 論理積、かつ
$P \lor Q$ 論理和、または
$P \Rightarrow Q$ PならばQ、Pが成り立つならQも成り立つ *1
$\varnothing$ 空集合
$\sqcup_{s \in I}A_s$ 分割された*2部分集合の直和
$A \setminus B$ 差集合、AからBの部分を引いた集合
$\mathbb{Z}$ 整数全体
$\mathbb{Q}$ 有理数全体
$\mathbb{R}$ 実数全体

数学は集合と写像に帰着でき、写像も集合で定義できるので、集合からスタートするのがよい。 「集合」を単なる物の集まりと定義してしまうと、集合自身を含まない集合の定義に矛盾が生じてしまう(ラッセルのパラドックス)ので、集合自体にいくつかの制約をかけてそのうえで数学が構築されている。

数列 ${a_n}$ が、無限に要素が進むにつれて $a$ に収束するというのは、厳密には以下のように定義される

「任意の正の実数 $\varepsilon$ に対し, ある自然数 $N$ が存在して,$N$ より大きい任意の自然数 $n > N$ について, $| a - a_n | < \varepsilon$ と なる」. 「連続」であるとは、グラフにしたときに飛びがないことであるかのようであるが、トポロジストのサインカーブのような微妙な例が多数ある

関数 $f : \mathbb{R}\rightarrow\mathbb{R}$ が点$a$で連続であるとは、「任意の正の実数 $\varepsilon$ に対し,ある実数 $\delta$ が存在して, $| a - x | < \delta$ を 満たす任意の $x$ について $| f(a) - f(x) | < \varepsilon$ となる」 こと

  • $g \circ f$ ←写像の合成。 順番が逆になってるのは関数の適用の$g(f(a))$の形にならっているから
  • 写像の合成の結合法則は成り立つが、交換法則は必ずしも成り立たない
  • 恒等写像とは、自分自身への写像

{}が集合。{記号:集合の条件}

$\varnothing \subset X, \varnothing \subset \varnothing$は常に正しい

ある集合 $X$ のすべての組み合わせの集合を冪集合といい、 $ 2^{X} $ のように書く。つまり、 X={ 1,2,3 } の場合、

$ 2^{X} =$ { Φ, {1}, {2}, {3}, {1,2}, {2,3}, {3,1}, {1,2,3}}

となる

補集合は、高校数学では $\overline{ A }$のようにバーであらわされることが多かったが、これは閉包の概念に使用したいので、大学数学では $A^{c}$ のように書かれる(cはcomplementのc)

ドモルガンの法則

  • $\forall x \in Ω, P(x)$ は次の意味: 任意の$x \in Ω$ について $P(x)$ は真
  • $\exists x \in Ω, P(x)$ は次の意味: $P(x)$ が真であるような $x \in Ω$ が存在する

いくらでも大きい素数がある、など、「いくらでも大きい」という主張をしたいとき、一例として、

どんな自然数 $N$ にたいしても、それより大きい $n$ が存在して、条件 $P(n)$ を満たす

のように書き、この場合記号としては

$\forall N \in \mathbb{N}, \exists n \in \mathbb{N}, s.t. (n>N)∧P(n).$

のように、数学的帰納法の雰囲気にも似た書き方をする

また「十分に大きい」の場合、

ある自然数 $N$ に対して、それより大きいどんな $n$ についても、条件 $P(n)$ を満たす

と書き、記号としては

$\exists N \in \mathbb{N}, \forall n \in \mathbb{N}, s.t. (n>N) \Rightarrow P(n).$

のようになる。気持ちとしては、$n$が$N$より大きければ、どんな$n$も$P(n)$を満たす、というような閾値$N$が1つ以上存在するということを言おうとしている

  • $\exists e \in \mathbb{N}, \forall n \in \mathbb{N}, ne=n.$ (単位元)
  • $\forall n \in \mathbb{N}, \exists p \in \mathbb{Q}, np=1.$ (逆元)

ZF公理系

  • $\forall A, \forall B, (\forall x(x \in A \Leftrightarrow x \in B) \Rightarrow A=B).$ (外延性。集合の等しさの定義)
  • $\exists A, \forall x, x∉A.$ (空集合)
  • $\forall x, \forall y, \exists A, \forall t, t \in A \Leftrightarrow ( (t=x) \land (t=y) ).$ (対の存在。どんな2つに対しても、それだけを元にもつ集合がある)
  • $\forall A, \exists B, (\forall x, x \in B \Leftrightarrow (x \in A \lor \phi(x))). $(分出公理。ある集合の元のうち、条件 $\phi(x)$ を満たすものの集まりも集合である)

通常はこれに選択公理を追加したZFC公理系を使用する

  • 空集合でない)集合の(空集合でない)集合族 $\{A_{\lambda}\}_{\lambda\in\Lambda} $ に対し、各集合から1つずつその元 $ a \in A_{\lambda}$ を選んだものの集合が存在する (選択公理)

対応$\phi$による$A$から$B$への写像は、$\phi:A \rightarrow B$ と書き、$A$を定義域、$B$を終域と呼ぶ

写像の制約は、野球のピッチャーとキャッチャーに例えると、

  • ピッチャーは必ずボールを投げなければならない
  • しかし、必ずしもすべてのボールをキャッチャーが受ける必要はない
  • ピッチャーは2つ以上のボールを投げてはいけない
  • ただし、ボールを投げた先が同じキャッチャーにダブってもよい(1人のキャッチャーが複数の球を受けてもよい)

  • 像とは、部分写像の結果のこと

  • 全射とは、すべてのキャッチャーが1つ以上球を受けること
  • 単射とは、すべてのキャッチャーの受ける球が1つ以下であること
  • 全単射とは、全射かつ単射であること。

写像全単射のに対してのみ定義可能で、$\phi^{-1}$のように書く しかし、その一部分である逆像については全単射でなくても定義できる

切断(section)は、終域の値によって定義域を部分集合に分割すること 引き込み(retraction)は、対応 $\phi \circ f=I$となる、$f$の対応を打ち消すような対応$\phi$のこと

A~B AとBは同等、全単射が存在する≒元の数が同じ

  • $\mathbb{N}\sim\mathbb{N}∖{1}$ (ヒルベルトのホテル)
  • $\mathbb{R}\sim(-1,1)\sim(0,1)$ ($f : x \mapsto {x \over (1+|x|)}$が$\mathbb{R}$から$(-1,1)$への全単射なので。)
  • $\mathbb{N}$と同等な集合⇔加算無限集合
  • $\mathbb{N}$と同等でない集合⇔非加算無限集合

実数全体$\mathbb{R}$が非加算であることの証明? 理解できず

$|\mathbb{N}|=\aleph_0$ (自然数全体の集合としての濃度はアレフ・ゼロである)

前順序?

順序集合任意の$a \in A$で$x \leq a$のとき、$x$は$A$の下界であるという。$(0,1)$の区間で、最小値最大値はないが、$\inf A$(下界)は0、$\sup A$(上界)は1。

直積 × 組み合わせ順列の集合 とくに$A \times A$は、集合$A$から取り出した2つの元の対の全体

${x \in \mathbb{N}: x/2 \in \mathbb{N}}$ 偶数の集合?

/~ってなに?

$B_\varepsilon(x)$ は $x$の$\varepsilon$近傍

  • $\varepsilon$近傍の中で、集合の他の点がない$\varepsilon$を取れれば孤立点、あれば集積点
  • $\mathbb{N}$はどれも孤立点、$\mathbb{Q}$はどれも集積点

  • 内点、内部 $A°$

  • 外点、外部 $ A^{e} $
  • 境界点 $\partial A$
  • 触点=内点+境界点
  • 触点全体=閉包 $\overline{ A }$

  • $\mathbb{Q}$はそのすべてが境界点、かつすべての無理数も境界点なので、その境界は実数全体 $\partial\mathbb{Q}=\mathbb{R}$

  • 内点の存在による区間の定義に従えば、$\mathbb{R}$は開集合でもあり閉集合でもある。どの点も内点、かつ$\phi$が開集合なので。

  • 集合族$\mathcal{B}$の和集合が、ある集合$E$のすべてを含むとき、$\mathcal{B}$は$E$の被覆という。

  • 集合族の構成集合すべてが開集合である場合は開被覆、構成集合が有限の場合は有限被覆という。
  • 部分集合$C\subset\mathbb{R}$に対し、$C$のすべての開被覆が$C$の有限被覆を部分集合にもつとき、$C$はコンパクトであるという。
  • (コンパクト=有界かつ閉集合

各点収束だと、それぞれの点が無関係に収束すればいいことになるので、あまりその先に面白みがない。 そこで、それぞれ同じ速度で収束する、一様収束という概念を導入する。

距離空間において、収束するコーシー列を完備であるという(閉集合であることと似た概念、全体集合の場合のみ違う) 端点や、$\mathbb{Q}$に対して無理数全体を追加して$\mathbb{R}$にするなど、研究しやすいように元を追加することを完備化という

有界

位相とは、開集合に関連した概念

フェルマーの大定理が解けた!

*1:Pが成り立たなければQが成り立つかどうか関係なく真。やや直観に反する

*2:どの2元も共通部分を持たない